ネプツニウム酸化物における新奇な八極子秩序の微視的研究

氧化镎中新型八极序的显微研究

基本信息

批准号：
18740215
负责人：
徳永陽
金额：
$ 2.3万
依托单位：
Japan Atomic Energy Agency
依托单位国家：
日本
项目类别：
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
财政年份：
2006
资助国家：
日本
起止时间：
2006 至 2007
项目状态：
已结题

项目摘要

ネプツニウム酸化物NpO_2の低温秩序相は、転移点において比熱に大きな跳びが観測されるにも関わらず、明確な磁気双極子モーメントが存在しないという異常な物性を示す。そのためf電子系特有の磁気八極子による全く新しい秩序の可能性が指摘されていた。本研究は微視的プローブであるNMRの特徴を生かし、磁気八極子秩序という新しい物理現象の探索とそのメカニズムの解明を行った。通常は観測が難しい酸素核でのNMR測定を成功させるため、東北大学金属材料研究所大洗施設においてNMR観測が可能な17O同位体核を高濃縮した特別な単結晶試料を準備した。またネプツニウムの強い放射能の問題を克服するため、同じ施設内に超ウラン化合物専用のNMR測定装置を立ち上げた。さらに高精度での磁場角度依存性の測定を行うため新たに磁場中試料回転機構を開発した。その結果、17O核のNMRスペクトル測定からネプツニウム酸化物の低温の相転移が5f電子の磁気八極子自由度によるものであることを微視的に明らかにすることに成功した。また核スピン-格子緩和時間の測定から、Np核とO核の強い結合に起因する特異な核磁気緩和の機構の存在を示した。さらにNpO_2との比較のため5f電子数のひとつ多いPuO_2のNMR実験も実施し、磁気基底状態の違いを明らかにした。これらの研究成果をまとめたものを国内外の主要な国際的な学術誌に発表し、招待講演を行うなど国際的にも高い評価を受けた。

氧化镎NpO_2的低温有序相表现出一种不寻常的物理性质，即虽然在转变点观察到比热的大幅跃升，但没有明显的磁偶极矩。因此，指出了由于f电子系统特有的磁性八极子而产生全新秩序的可能性。该研究利用核磁共振这种微观探针的特性，探索一种称为磁八极有序的新物理现象，并阐明其机制。为了成功地对通常难以观察到的氧核进行核磁共振测量，我们在东北大学材料研究所大洗设施中制备了一种富含 17O 同位素核的特殊单晶样品，可以通过核磁共振进行观察。此外，为了克服镎的强放射性问题，我们在同一设施内设置了专门针对超铀化合物的核磁共振测量装置。此外，为了高精度测量磁场角度依赖性，我们开发了一种在磁场中旋转样品的新机制。结果，我们成功地在微观上证明了氧化镎的低温相变是由于 17O 核磁共振波谱中 5f 电子的磁性八极自由度造成的。此外，核自旋晶格弛豫时间的测量揭示了由Np和O核之间的强耦合引起的独特的核磁弛豫机制的存在。此外，为了与NpO_2进行比较，我们对多了1个5f电子的PuO_2进行了NMR实验，明确了磁基态的差异。这些研究成果发表在日本国内外主要国际学术期刊上，研究成果在国际上受到高度评价，并受邀作报告。