高次元宇宙モデルにおける揺らぎの進化と観測的検証の可能性

高维宇宙学模型涨落演化及观测验证的可能性

基本信息

批准号：
07J04199
负责人：
小林努
金额：
$ 2.11万
依托单位：
Waseda University
依托单位国家：
日本
项目类别：
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
财政年份：
2007
资助国家：
日本
起止时间：
2007 至 2009
项目状态：
已结题

项目摘要

宇宙の加速膨張の起源は未解明の謎であるが、それを余剰次元模型の枠組みで重力の法則を変更することにより説明しようという試みがある(DGP模型)。私は、DGP模型の4次元有効理論に動機づけられた、非線形微分相互作用項を持つようなスカラー・テンソル理論の研究をおこなった。この種の模型はガリレオン模型と呼ばれ、スカラー的な重力の自由度が宇宙を加速膨張させる源になる一方、太陽系などの小スケールでは物質との相互作用が実効的に弱くなるという機構を有しており、実験・観測からの制限を逃れることができるという点で非常に興味深い。私は、密度揺らぎの進化が一般相対論にもとづいた標準的な宇宙模型とガリレオン模型とでは異なる点に着目し、模型の観測的検証につなげることを目的として、ガリレオン模型における宇宙論的摂動論の定式化をおこなった。加速膨張背宇宙を実現させる様々な模型を観測的に区別するために有効なツールのひとつとして、マイクロ波背景放射の積分ザックス・ウォルフェ効果が知られているが、私は、積分ザックス・ウォルフェ効果と銀河分布の相関を実際に計算することで、標準的な宇宙模型では正の相関が見られるのに対しガリレオン模型では負の相関が見られることを示し、そのような観測によりガリレオン模型が検証可能であることを主張した。ここでの摂動論の定式化はかなりの程度一般的になされたため、今後、既存の観測データを利用しながら、模型に具体的な制限をつけていく研究に適用していくことができる。

宇宙加速膨胀的起源仍然是一个未解之谜，但有人试图通过在超维度模型（DGP模型）框架内改变万有引力定律来解释它。受DGP模型四维有效理论的启发，我对带有非线性微分相互作用项的标量张量理论进行了研究。这类模型被称为伽利略模型，虽然重力标量自由度是宇宙加速和膨胀的根源，但它具有在太阳系等小尺度上有效削弱与物质相互作用的机制这非常有趣，因为它使我们能够摆脱实验和观察的限制。我重点研究了伽利略模型与基于广义相对论的标准宇宙学模型在密度涨落演化方面的差异，并发展了伽利略模型中的宇宙学摄动理论，旨在将其与模型的观测验证联系起来。我们制定了以下内容。微波背景辐射的积分萨克斯-沃尔夫效应被认为是观测区分实现加速向后膨胀宇宙的各种模型的有效工具之一。通过实际计算星系分布与伽利略模型之间的相关性，表明：标准宇宙学模型显示出正相关性，而伽利略模型显示出负相关性，这些观察结果验证了伽利略模型的可能性。由于这里扰动理论的表述相当通用，因此它可以应用于使用现有观测数据对模型施加特定约束的未来研究。