生物及び生物由来物質の色の変化に関する化学的研究

生物及生物物质颜色变化的化学研究

基本信息

批准号：
12045258
负责人：
中田雅也
金额：
$ 1.09万
依托单位：
Keio University
依托单位国家：
日本
项目类别：
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas (A)
财政年份：
2000
资助国家：
日本
起止时间：
2000 至无数据
项目状态：
已结题

项目摘要

生物には様々な色の変化を起こすものがある。それらの中で、以下の2つの課題について研究した。1.ヒカゲシビレタケ(Pslocybe argentipes)の変色:青色化合物の構造決定・生成機構解明ヒカゲシビレタケは、傷をつけ空気に触れさせると青色に変色する。このキノコは幻覚を引き起こすキノコであり、その原因物質であるシロシン、シロシビンが青色化合物の元であるが、青色化合物の構造については何もわかっていない。そこで、シロシンを化学合成し、FeCl3で酸化したところ、青色化合物が得られた。これをイオン交換後濃縮し、シリカゲルカラムにより分取したところ、別の青色化合物が得られた。これは、MS測定の結果、シロシン由来のポリマーの混合物であることがわかった。一方、天然のヒカゲシビレタケをアンモニア水で抽出したところ、青緑色溶液が得られた。これは濃縮すると緑色固体に変化した。また、濃縮しないでゲルろ過したところ、青色物質はゲルに残った。これらの結果から、シロシンからの酸化で得られた青色化合物と、天然から得られたそれとは現時点では異なる化合物であると判明した。2.カバ(Hippopotamus amphibius)の「赤い血の汗」の色素成分の構造研究動物には様々な色のついた汗をかく種がある。カバは赤い色の汗をかく。これは無色の汗が分泌されたあとに赤い血のような色に変色し、その後褐色物質に変化するものである。この赤色色素がカバを紫外線や菌の感染から守っていると言われているが、詳細はわかっていない。上野動物園の協力により、カバの顔と背中からガーゼで汗を採取した。無色の汗が数分で赤色に変色した。この極めて不安定な赤色物質をガーゼから熱湯で抽出した。この色素も1.と同様に濃縮によって重合してしまうため、抽出した水溶液は約4分の1までの濃縮にとどめた。これをゲルろ過し、褐色溶液、オレンジ色溶液、赤色溶液に分離した。赤色溶液は、イオン交換により精製した。NMRスペクトル(D2O)の結果、6〜7ppmに3Hのビークが観測されたが、不安定なため誘導体に変換した。すなわち、赤色水溶液にNa2S2O4リン酸バッファー溶液を加え還元した。無色になった溶液を塩酸で酸性にしたのち、酢酸エチルで抽出した。有機相にジアゾメタンを加えその後濃縮した。さらに、シリル化(TBSOTf,2,6-lutidine)したのち、シリカゲルTLCにより分取した。得られたサンプルについて、MS、NMR(benzene-d6)、13C NMRを測定した。その結果、この誘導体は分子量は602であり、OMe基3個、OTBS基2個、芳香族水素3個、メチレン水素1個(2H)、メチン水素1個、フェノール性水酸基1個が存在することがわかった。なお、13C NMRは、微量ゆえ正確には判断できなかった。

一些生物体会经历各种颜色变化。其中，我们研究了以下两个问题。 1. 银丝菌的变色：确定蓝色化合物的结构并阐明其产生机制当银丝菌受到伤害并暴露在空气中时，它的颜色会变成蓝色。这种蘑菇会引起幻觉，而致病物质裸盖菇素和裸盖菇素是蓝色化合物的来源，但人们对蓝色化合物的结构一无所知。因此，当化学合成赛洛辛并用FeCl3氧化时，得到蓝色化合物。将其进行离子交换、浓缩，并使用硅胶柱进行分级，得到另一种蓝色化合物。 MS测定的结果是，这是源自赛洛辛的聚合物的混合物。另一方面，当用氨水提取天然Hykage Shibiretake时，得到蓝绿色溶液。浓缩后变成绿色固体。此外，当在不浓缩的情况下进行凝胶过滤时，蓝色物质残留在凝胶中。这些结果表明，从赛洛辛氧化获得的蓝色化合物与从自然界获得的蓝色化合物不同。 2、河马（Hippopotamus amphibius）“红血汗”色素成分的结构研究产生各种颜色汗液的动物有好几种。河马的汗水是红色的。此时会分泌出无色的汗液，然后变成类似血液的红色，然后变成棕色物质。据说这种红色素可以保护河马免受紫外线和真菌感染，但具体细节尚不清楚。在上野动物园的合作下，用纱布从河马的面部和背部收集汗水。无色的汗水在几分钟内就变成了红色。这种极不稳定的红色物质是用沸水从纱布中提取出来的。由于这种染料在浓缩时也会聚合，因此萃取的水溶液仅浓缩至约四分之一。将其进行凝胶过滤并分离成棕色溶液、橙色溶液和红色溶液。通过离子交换纯化红色溶液。 NMR谱(D 2 O)的结果，在6～7ppm处观察到3H峰，但由于不稳定而转化为衍生物。即向红色水溶液中加入Na2S2O4磷酸盐缓冲液进行还原。用盐酸使无色溶液呈酸性，然后用乙酸乙酯萃取。将重氮甲烷加入到有机相中，然后浓缩。此外，在甲硅烷基化(TBSOTf、2,6-二甲基吡啶)后，通过硅胶TLC进行分级。对得到的样品测定MS、NMR(苯-d6)、13C NMR。据了解，该衍生物的分子量为602，具有3个OMe基团、2个OTBS基团、3个芳香氢、1个亚甲基氢(2H)、1个次甲基氢和1个酚羟基。请注意，由于 13C NMR 含量较少，因此无法准确测定。