一次元多核遷移金属錯体の構造・電子状態と物性発現に関する理論的研究

一维多核过渡金属配合物结构、电子态及物理性质的理论研究

基本信息

批准号：
16750049
负责人：
北河康隆
金额：
$ 2.43万
依托单位：
Osaka University
依托单位国家：
日本
项目类别：
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
财政年份：
2004
资助国家：
日本
起止时间：
2004 至 2006
项目状态：
已结题

项目摘要

本年度はMMX錯体と称される一群の一次元多核遷移金属錯体についての量子化学計算を実行し、その電子状態の可能性について考察した。具体的には、Ni_2(dta)_4IおよびPt_2(dta)_4I錯体の内部構造と電子状態の関係をクラスターモデルを用いて行った。一般的にPtを使った錯体では、鎖内構造にバリエーションが見られるが、Niを使った錯体ではAVSDW構造と呼ばれる構造しか見つかっていない。そこで、理論計算を用いて他の構造の可能性を探った。その結果、Ni錯体ではAVSDW状態しか安定点が存在しないが、Pt錯体では複数の安定点が見つかり、実験を上手く説明できる結果が得られた。この結果は国内外の学会にて発表し、論文を出版した(印刷中)。上記研究に加え、錯体などの電子状態解析に必須な、構造最適化手法の開発を行った。これにより、少ない計算機資源で精度の高い構造予測を可能とした。こちらも国内外の学会で発表し、論文を投稿中である。また、生体内に見られる多核遷移金属クラスターの電子状態が周辺の化学環境にどのような影響を受けるかを解析した。これら一連の研究は、実在系の構造をクラスターモデルに簡約化し、配位子等も含めた大規模量子化学計算を行い、金属イオン種や配位子種などの効果を微視的な視点から明らかにしてゆくというものである。特に、磁気的な相互作用に着目し系統的に研究を行っている点が、世界的にもオリジナルである。

今年，我们对一组称为MMX配合物的一维多核过渡金属配合物进行了量子化学计算，并讨论了它们电子态的可能性。具体来说，我们使用簇模型研究了Ni_2(dta)_4I和Pt_2(dta)_4I配合物的内部结构和电子态之间的关系。一般来说，使用Pt的配合物显示出链内结构的变化，但在使用Ni的配合物中仅发现了所谓的AVSDW结构。因此，我们通过理论计算来探索其他结构的可能性。结果，虽然Ni配合物在AVSDW状态下只有一个稳定点，但在Pt配合物中发现了多个稳定点，这个结果可以很好地解释实验。相关成果在国内外学术会议上发表，并发表论文（正在出版中）。除了上述研究之外，我们还开发了一种对于配合物电子结构分析至关重要的结构优化方法。这使得使用更少的计算机资源高精度地预测结构成为可能。该工作已在国内外学术会议上发表，目前论文正在提交中。我们还分析了生物体中发现的多核过渡金属簇的电子态如何受到周围化学环境的影响。这一系列研究将真实系统的结构简化为簇模型，进行包括配体等的大规模量子化学计算，并从微观角度考察金属离子物种、配体物种等的影响。有待明确。尤其是它专注于磁相互作用并进行系统研究，在世界范围内是独一无二的。