中部・西日本のツキノワグマ個体群の遺伝的構造の解明と保護管理ユニットの提言

日本中西部亚洲黑熊种群遗传结构的阐明以及保护管理部门的建议

基本信息

批准号：
15780119
负责人：
大西尚樹
金额：
$ 2.24万
依托单位：
Forestry and Forest Products Research Institute
依托单位国家：
日本
项目类别：
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
财政年份：
2003
资助国家：
日本
起止时间：
2003 至 2005
项目状态：
已结题

项目摘要

中部日本から西日本にかけてのツキノワグマ(Ursus thibetanus)個体群の遺伝構成を明らかにするために、ミトコンドリアDNA(mtDNA)解析を行った。新潟・長野以西において有害駆除や狩猟によって捕獲された個体の筋肉、または体毛からDNAを抽出した。四国においてはヘアートラップを設置し、それにより回収された体毛からDNAを抽出した。mtDNAコントロール領域約700bpの塩基配列を決定した。本州西部の4個体群(西中国・東中国・北西近畿・北東近畿)と新潟・長野個体群で観察されるハプロタイプはそれぞれ異なるクレードに属することを昨年度報告した。今年度は、北陸地方や滋賀県・岐阜県のサンプルを加えることで、これらのクレードは琵琶湖を境界としていることが明らかになった。さらに、紀伊半島、四国個体群で観察されるハプロタイプは、琵琶湖以西のクレードとも琵琶湖以東のクレードとも異なる新たな第三のクレードを構成していることがわかった。各ハプロタイプが観察された地点を地図上にプロットしていくと、非常に広い地域で観察されるハプロタイプと地域的に特有なハプロタイプがあることがわかった。前者は氷河期以降に急激に分布を拡大した際に広がったと考えられ、後者は分布拡大後にその地域で分化されたタイプと考えられる。この地域特異的なタイプが維持されていると言うことは、他地域との遺伝交流が少ないことを示唆していると考えられる。こうした地域特異的なハプロタイプの分布を元にツキノワグマの個体群を定義していき、保護管理ユニットとして割り振っていくことが可能であると考えられる。

通过线粒体 DNA (mtDNA) 分析来阐明从日本中部到日本西部的亚洲黑熊 (Ursus thibetanus) 种群的遗传组成。 DNA 是从新泻和长野以西的灭绝或狩猎中捕获的个体的肌肉或体毛中提取的。在四国，安装了毛发捕捉器，并从收集的体毛中提取了 DNA。确定了mtDNA控制区的约700bp的碱基序列。去年，我们报道了在本州西部的四个人群（西中国、东中国、西北近畿和东北近畿）以及新泻和长野人群中观察到的单倍型属于不同的分支。今年，通过添加北陆地区以及滋贺县和岐阜县的样本，可以清楚地看出这些分支以琵琶湖为边界。此外，我们发现在纪伊半岛和四国人群中观察到的单倍型构成了一个新的第三个进化枝，该进化枝与琵琶湖以西的进化枝和琵琶湖以东的进化枝都不同。通过在地图上绘制观察到每个单倍型的位置，发现一些单倍型在非常广阔的区域内观察到，而其他单倍型则具有区域独特性。前一种类型被认为是在冰河时代后分布迅速扩大时传播的，后一种类型被认为是在分布扩大后的地区发生分化的。这种区域特异性类型得以保留的事实表明，与其他区域的基因交换很少。据认为，可以根据这些地区特异性单倍型的分布来定义亚洲黑熊种群，并将其分配为保护管理单位。