段階的多光子吸収による超高温(ホット)分子の活性化、新規反応の開発

通过逐步多光子吸收激活超高温（热）分子并开发新反应

基本信息

批准号：
13750769
负责人：
八ツ橋知幸
金额：
$ 0.58万
依托单位：
Osaka City University
依托单位国家：
日本
项目类别：
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
财政年份：
2001
资助国家：
日本
起止时间：
2001 至 2002
项目状态：
已结题

项目摘要

当該研究課題の成果について国内発表5件を行った。アメリカ化学会発行の論文誌The Journal of Physical Chemistry AおよびJournal of American Chemistry Societyにそれぞれ1件の論文を発表した。これまでの我々の検討からホット分子(高振動励起状態)は光反応の中間体として極めて重要であることが分かっている。これは光で創り出すことのできる超高温分子である。本研究ではホット分子機構の優位な点を最大限活用した研究を行い、成果をあげることが出来た。1)通常の熱反応では(光励起で到達できる数百kJ/molの状態では)熱分布は極めて広範囲のエネルギー幅で広がり、ある特定のエネルギーでの反応速度を特定することは不可能である。一方、ホット分子機構では室温での熱分布を保ったまま内部エネルギーを高めることが出来ることから高エネルギー分子の速度論の検討には最適である。まず、反応速度測定用の測定装置を既存の測定装置に合わせて構築し、これを用いて歪み化合物の反応を観測した。反応速度における歪みエネルギーの効果については定性的には言及されているが、定量的に反応速度に与える影響を調べた例はほとんどない。得られた結果を反応速度論、理論計算と比較し、良好な一致を得た。高エネルギー状態での反応速度論に寄与出来たと言える。2)「レーザーによる多光子反応」の報告ではそのほとんどがイオン化である。特に真空紫外光を用いた場合は2光子で容易に分子のイオン化ポテンシャル以上のエネルギーとなるためイオン化が生じるが、ホット分子機構の場合、エネルギーは極めて高速に分子全体の振動エネルギーに分配されるため2光子目を吸収する場合においてもイオン化ポテンシャルを越すことは無い。そのためイオン化ではなく化学反応が生じることが大きな特徴である。例えば、ビフェニレン、これは従来光化学的に不活性(内部変換効率がほぼ100%)だと考えられてきた分子であるが、多光子ホット分子機構により初めて光誘起の反応を見いだすことが出来た。この例のように多光子ホット分子反応を開拓することで新規な光反応経路を開拓することが出来ることを示した。

关于该研究项目的成果，国内做了五次报告。在美国化学会出版的《Journal of Physical Chemistry A》和《Journal of American Chemistry Society》上各发表论文一篇。我们之前的研究表明，热分子（高振动激发态）作为光反应的中间体极其重要。这是一种可以利用光产生的超高温分子。在这项研究中，我们充分利用了热分子机制的优势，取得了成果。 1）在正常的热反应中，热量分布分布在极宽的能量范围（通过光激发可以达到数百kJ/mol的状态），并且不可能指定特定能量下的反应速率。另一方面，热分子机制是研究高能分子动力学的理想选择，因为它们可以增加内能，同时保持室温下的热分布。首先，构建了与现有测量装置相匹配的用于测量反应速率的测量装置，并用于观察应变化合物的反应。虽然已经定性地提到了应变能对反应速率的影响，但定量研究应变能对反应速率影响的例子却很少。将得到的结果与反应动力学和理论计算进行比较，得到了很好的吻合。可以说这有助于高能态下的反应动力学。 2）大多数关于“激光引起的多光子反应”的报道都涉及电离。特别是，当使用真空紫外光时，由于两个光子很容易超过分子的电离势，因此发生电离，但在热分子机制的情况下，能量极快地分布到整个分子的振动能量中。当吸收第二个光子时，不会超过电离势。因此，一个主要特征是发生化学反应而不是电离。例如，传统上被认为具有光化学惰性（内转换效率几乎100%）的联苯撑分子，首次被发现通过多光子热分子机制发生光诱导反应。这个例子表明，通过发展多光子热分子反应，开发新的光反应路线是可能的。