脳腫瘍における細胞間接着因子(カドヘリン)の研究

脑肿瘤细胞间粘附因子（钙粘蛋白）的研究

基本信息

批准号：
02670624
负责人：
山嶋哲盛
金额：
$ 1.22万
依托单位：
Kanazawa University
依托单位国家：
日本
项目类别：
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
财政年份：
1990
资助国家：
日本
起止时间：
1990 至无数据
项目状态：
已结题

项目摘要

カドヘリンはカルシウム依存性の細胞接着分子で、組織の形態形成や腫瘍形成において重要な役割を果たすとされている。本研究においては、髄膜腫の発生に際しカドヘリンがどのような役割を果たしているかを明らかにするために、髄膜腫とその発生母地であるクモ膜絨毛について、生化学的ならびに免疫組織化学的な研究を行った。対象は3例のクモ膜絨毛と31例の髄膜腫であり、後者の内訳は合胞細胞型(syncytial type)が11例、移行型(transitional type)が12例および線維芽細胞型(fibroblastic type)が8例である。モノクロ-ナル抗体はヒト上皮型カドヘリン(E型カドヘリン)に特異的に反応するHECDー1を用いた。ウエスタンブロッティングでは、クモ膜絨毛および合胞細胞型と移行型の髄膜腫において全例に分子量約124KDのE型カドヘリンが検出されたのに対し、線維芽細胞型では1例も検出されなかった。免疫組織化学的には、クモ膜絨毛ではクモ膜細胞層(arachnoid cell layer)、細胞集簇部(cap cell cluster)および中芯部(central core)のクモ膜細胞にE型カドヘリンの発現がみられたが、線維性被膜(fibrous capsule)ではみられなかった。一方、髄膜腫においては、合胞細胞型と移行型の合胞体を形成する部分にE型カドヘリンの発現が強くみられたが、移行型の束状配列(stream)を形成する部分では弱く、線維芽細胞型ではみられなかった。免疫電顕による検索においては、クモ膜絨毛ではE型カドヘリンは、隣接するクモ膜細胞間に斑点状に凝集して存在していたのに対し、髄膜腫では接着装置を含め細胞間のほぼ全域に分布し、しかもその発現量は増加していた。以上の結果より、カドヘリンの発現様式の差異が髄膜腫の組織学的多様性と密接に関連していること、および腫瘍化に伴いカドヘリンの分布や発現量に変化が生ずることが示唆された。

钙粘蛋白是一种钙依赖性细胞粘附分子，被认为在组织形态发生和肿瘤发生中发挥重要作用。本研究中，为了阐明钙粘蛋白在脑膜瘤发生发展中的作用，我们对脑膜瘤及其起源、蛛网膜绒毛进行了生化和免疫组织化学分析。研究对象为蛛网膜绒毛3例，脑膜瘤31例，其中合胞体型11例，移行型12例，成纤维细胞型12例。使用的单克隆抗体是HECD-1，它与人上皮型钙粘蛋白（E型钙粘蛋白）特异性反应。 Western blotting结果显示，蛛网膜绒毛合胞体细胞型和移行型脑膜瘤均检测到分子量约为124KD的E型钙粘蛋白，而成纤维细胞型脑膜瘤均未检测到。免疫组织化学显示，在蛛网膜绒毛中，在蛛网膜细胞层、细胞簇和中央核心的蛛网膜细胞中观察到E型钙粘蛋白的表达，但在纤维囊中未观察到E型钙粘蛋白的表达。另一方面，在脑膜瘤中，E型钙粘蛋白在合胞体型和移行型合胞体形成区域中强烈表达，但在移行型流形成区域中弱表达，但在成纤维细胞型中不表达。免疫电镜显示，在蛛网膜绒毛中，E型钙粘蛋白以斑块状聚集体存在于相邻的蛛网膜细胞之间，而在脑膜瘤中，E型钙粘蛋白几乎存在于细胞之间的各处，包括分布在整个区域，并且其表达水平不断增加。上述结果提示，cadherin表达模式的差异与脑膜瘤的组织学多样性密切相关，并且钙粘蛋白的分布和表达水平随着肿瘤的发生而发生变化。