化学療法中の患児の口腔内細菌叢の変化と構成細菌の表層タンパク発現変異に関する解析

化疗儿童口腔菌群变化及组成菌表面蛋白表达变化分析

基本信息

批准号：
17H06887
负责人：
小林優子
金额：
$ 1.75万
依托单位：
Okayama University
依托单位国家：
日本
项目类别：
Grant-in-Aid for Research Activity Start-up
财政年份：
2017
资助国家：
日本
起止时间：
2017-08-25 至 2020-03-31
项目状态：
已结题

项目摘要

抗がん剤等の大量化学療法を受けた小児がん患者においては、その治療過程において重度の齲蝕や歯肉炎が起こることが知られている。大量化学療法を受けている患者においては、免疫機能が低下するために著しく歯肉の状態が悪化する。このような患者では、発症に関わる菌およびその菌の生育環境が大きく変化している可能性が高く、健常の小児の細菌叢とは大きく異なると思われる。本研究では岡山大学病院小児科を受診中で保護者の同意が得られた患児より唾液および歯垢の採取し、それらから細菌DNAを抽出し、それらを鋳型として口腔内細菌の特異的プライマーを用いてPCR法を行い菌の同定を行った。唾液および歯垢は、化学療法開始１か月前および開始後約１、３および６か月後に採取した。その結果、大量化学療法前と比較すると１か月後には分析対象の全ての口腔レンサ球菌において検出率が低下したが、１か月で減少していた口腔レンサ球菌種は３か月で元の状態に戻ることが示された。また口腔粘膜障害の発症が最も多く見られる大量化学療法１か月後で、全ての症例で口腔レンサ球菌の検出率が低下していた。このことは、口腔粘膜障害の発症は菌量ではなく、菌の持つ病原性に関係している可能性が示唆された。S. mutans の ABC トランスポーターの１つである Gln タンパクはグルタミンの取り込みに関与しており、S. mutansが病原性を発揮するためのバイオフィルム形成能に影響することがわかっている。Gln タンパクをコードする glnP 遺伝子は４種類存在しており、本研究で分離したS. mutans株中では、全てまたは１つの glnP 遺伝子を欠失している株が検出された。このように膜タンパクが何らかの影響を受けることにより、S. mutansの病原性が変化している可能性が示唆された。

据了解，小儿癌症患者接受抗癌药物等大剂量化疗后，在治疗过程中会出现严重的龋齿和牙龈炎。在接受大剂量化疗的患者中，由于免疫功能下降，牙龈状况显着恶化。在此类患者中，与疾病发病有关的细菌及其生长环境很可能发生了显着变化，并且细菌菌群被认为与健康儿童显着不同。本研究在征得父母同意的情况下，采集了冈山大学医院儿科就诊的患者的唾液和牙菌斑，提取其中的细菌DNA，并以口腔细菌的特异性引物为模板，对细菌进行了鉴定。 PCR。开始化疗前 1 个月以及开始化疗后约 1、3 和 6 个月收集唾液和牙菌斑。结果显示，与高剂量化疗前相比，1个月后分析的所有口腔链球菌种类的检出率均下降，但1个月减少的口腔链球菌种类在3个月后恢复到原来的状态。条件返回。此外，所有病例的口腔链球菌检出率在大剂量化疗后1个月下降，此时口腔粘膜疾病的发病最为常见。这表明口腔粘膜疾病的发病可能与细菌的致病性有关，而不是与细菌的数量有关。 Gln蛋白是变形链球菌的ABC转运蛋白之一，参与谷氨酰胺的摄取，并且已知会影响变形链球菌形成生物膜以发挥致病性的能力。编码Gln蛋白的glnP基因有4种类型，在本研究分离的变形链球菌菌株中，检测到了全部或一种glnP基因缺失的菌株。有人提出，变形链球菌的致病性可能会因对膜蛋白的某种影响而改变。