蛍光スペクトル解析による粘度測定法の確立と潤滑膜のレオロジーモデルの探求

荧光光谱分析粘度测量方法的建立及润滑膜流变模型的探索

基本信息

批准号：
21K03838
负责人：
大津健史
金额：
$ 2.66万
依托单位：
Oita University
依托单位国家：
日本
项目类别：
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
财政年份：
2021
资助国家：
日本
起止时间：
2021-04-01 至 2024-03-31
项目状态：
已结题

项目摘要

本課題では，申請者によって開発された潤滑膜内の粘度測定法の確立を目的に，測定可能な潤滑油の拡張，および転がり-すべり条件下の測定への応用とその解析を行う．2021年度の研究では，本方法を様々な潤滑油へ応用できるように，測定法の改良に取り組んだ．本方法を他の潤滑油に展開する場合(潤滑油自体が蛍光を発しない場合)，蛍光強度比を求める際の基準ピークとなる蛍光が必要となる．そのため，当該年度では，基準ピークとなる蛍光物質の選定，および低温下での蛍光測定装置の構築を行った．今年度は，その方法を用いて，粘度測定法の確立を行った．潤滑油には一般的な合成潤滑油のポリアルファオレフィンを用い，これに蛍光物質としてピレン，および1-(N-フェニルアミノ)-ナフタレン(PAN)を添加した．PANは蛍光強度比における基準ピークとなる物質で，酸化防止剤として利用されるものである．低温での蛍光観察を行い，各温度での蛍光スペクトルを測定した結果，PANの蛍光強度は温度による変化がなく，ピレンの蛍光強度は低温になるとともに低下することが分かった．また，蛍光強度比と温度の関係性を求め，強度比が温度に対して線形的に低下し，ガラス転移点付近でその変化量が小さくなることが明らかとなった．さらに，この結果を解析し，強度比と粘度の関係性についても示した．基礎的実験として，潤滑油の閉じ込め膜の観察，および油膜内の粘度の測定を行い，本測定法が潤滑試験に適用できることを確認した．2023年度は，本測定法を用いて，転がり，および転がり-すべり条件での油膜内の粘度測定を行い，潤滑膜における油のレオロジー変化について調べる予定である．

在本项目中，我们将扩大可测量的润滑剂范围，并应用和分析滚动滑动条件下的测量方法，旨在建立申请人开发的测量润滑膜内粘度的方法。在2021年的研究中，我们致力于改进测量方法，使其可以应用于各种润滑油。当将此方法应用于其他润滑油时（当润滑油本身不发出荧光时），在计算荧光强度比时需要荧光作为参考峰。因此，在本财年，我们选择了一种荧光材料作为参考峰，构建了低温荧光测量装置。今年，我们利用这种方法建立了粘度测量方法。所使用的润滑油是聚α-烯烃，一种常见的合成润滑油，其中添加了芘和1-(N-苯氨基)-萘(PAN)作为荧光物质。 PAN是一种作为荧光强度比的参考峰的物质，并用作抗氧化剂。在低温下进行荧光观察并测量各温度下的荧光光谱，发现PAN的荧光强度不随温度变化，而芘的荧光强度随着温度降低而降低。我们还测定了荧光强度比与温度的关系，发现强度比随温度线性下降，且在玻璃化转变点附近变化量变小。此外，还对结果进行了分析，并显示了强度比与粘度之间的关系。作为基础实验，我们观察了润滑油限制膜并测量了油膜内的粘度，并证实该测量方法可以应用于润滑测试。 2023年，我们计划利用该测量方法测量滚动和滚动滑动条件下油膜的粘度，并研究润滑膜中油的流变性变化。